久しく会っていない友人から突然の電話。
小6のお嬢さんが突然中学受験を志望したとのこと。
「あと半年しかないのに! どうしたらいいの?」
その気持ち、同じ親としてよく分かります。半年しかないけど精一杯応援したい気持ちも。
でも、話を聞いてみると、「作文」に重きが置かれた試験らしい。
それなら大丈夫。
他の教科はともかく(?)、作文について言えば「半年あれば充分」。
半年間で文章力は絶対伸びます。
ただ、トレーニングは必要。
ちなみに、塾の「記述対策」はほとんど価値がありません(私感)。
娘の中学受験時、某大手進学塾に高い授業料を支払って「記述対策」に行かせましたが、
まったく文章力は伸びませんでした。そこで、受験前の一ヶ月で私が特訓。
手前味噌になりますが、それでずいぶんと「書ける」ようになったんです。
特訓の方法は門外不出として、半年あるなら次の方法をオススメします。
① 5分くらいで読み終わる「絵本」を1日1~2冊読む。
「文章力付けるなら、本を読ませなきゃ!」と多くの親御さんが言われますが、作文が苦手な子は元々本を読み慣れていない場合がほとんど。そんな子に難しい本を読ませても、はっきり言って時間の無駄です。それなら漢字や四字熟語を覚えたほうがよっぽど受験に有利。
なぜ絵本なのか? 絵本はあの短い文章の中に「起承転結」がしっかり盛り込まれています。小作文といえどもまとまりが大切ですから、「起承転結」のコツを身につけることは大事(ちなみに200字以内の記述なら起承転結ではなく「ABC論法」がお勧めです。)。しかも1日5分なら途中で挫折しません。
② 普段の会話の中で「5W1H」を意識させる。
5W1Hは言うまでもなく「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのようにしたか」です。
皆さんご承知の通り、子どもの会話は結論だけで終わることが多いです。
なので、普段から「いつ?」「どこで?」「誰が?」「何を?」「なぜ?」「どうしたの?」とツッコミます。
そして全て聞き終わったら、もういちど、一から言わせる。(←これが大事)
子:「今日転んだ」
親:「いつ?」
子:「休み時間」
親:「どこで?」
子:「廊下で」
親:「何してたの?」
子:「鬼ごしてて」
親:「なんで?」
子:「すべった」
親:「なんですべったの?」
子:「水で濡れてた」
親:「はい、最初から言い直し」
子:「今日、休み時間に鬼ごしてて、廊下が水で濡れてたから転んだ」
OK! これが文章の基本です。で、ついでに。
親:「ころんでどう思ったの?」
子:「痛かった。水で濡れたら拭かないといけない」
親:「上出来! はい続けて!」
子:「今日、休み時間に鬼ごしてて、廊下が水で濡れてたから転んだ。痛かった。水で濡れたら拭かないといけない」
これぞABC論法です。(A:事実、B:感想 C:まとめ)
毎度毎度こんな禅問答のようなことをすると疲れますので時々でいいと思いますが、
やれば確実に文章力は身につきますよ!
補足:
最近「天声人語」を書き写させるのが学校で流行っていますが、あれもあまり意味がありません。
なぜなら、天声人語は小学生には難しすぎる。子どもは字の練習程度にしか思っていません。
そもそも天声人語を読んで「お、うまい。こりゃあ一本とられたな。にたり( ̄ー ̄)」と思えるくらいの子なら文章力は持っています。